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けあコンweekly

保険外サービスは今後介護の現場でどのような位置づけになっていくのか?

介護保険が適用される訪問介護サービスには、現在さまざまな制限があります。直接本人の援助に該当しないと判断される行為や、日常生活の援助に該当しないと判断される行為には通常介護保険が適用されません。そこで、保険適用外のサービスを必要としている方は、自費でサービスを受けることになります。

では、保険外のサービスとは具体的にどのようなものなのでしょうか?今後の介護の現場では保険外サービスはどのような位置づけになっていくのでしょうか?これからの保険外サービスについて詳しくみていきましょう。

 

<保険外サービスとは介護保険適用外のサービスのこと>

保険外サービスは、正しくは「介護保険適用外サービス」といいます。介護保険適用外サービスは、利用者が全額を自己負担して生活援助を中心とした幅広いサービスを受けるものであり、他にも「介護保険外サービス」や、「全額自己負担のサービス」、「自費サービス」などと言われることもあります。

介護保険が適用されるサービスは、「要支援」、「要介護」を認定された方の生活支援は行いますが、その方以外の家族などの生活援助は保険適用範囲には入っていません。また、利用者の趣味や嗜好性のための外出補助や、訪問介護員が行わなくても日常生活には支障が無いだろうと判断される行為には保険が適用されない決まりになっています。さらに、利用者の不在時のサービスも保険適用外になりますので、介護保険の範囲内で日常生活の介護すべてをまかなうには限界があると感じる方も多いのが現状です。そこで、介護される方や介護する家族の生きがいを守り、豊かな生活を営むためには自費でサービスを購入する保険外サービスを求める方のニーズが次第に増えてきました。

2016年3月31日発表の経済産業省のニュースリリースによると、保険外の介護サービスの活用を図るため、「地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービスの参考事例集」(保険外サービス活用ガイドブック)を厚生労働省と農林水産省の連名で作成したという発表がありました。これにより、政府、ケアマネーシャー、家族が一体となって要支援、要介護者を支援していくという体制が次第に整えられ始めています。

 

<介護保険が適用されないサービスにはどんなものがある?>

では、介護保険が適用されないサービスにはどんなものがあるのでしょうか?

介護保険が適用されないサービスは、大きく二つのタイプに分けることができます。一つは「直接要支援、要介護者の援助に該当しない行為」で、家族が行うべき行為や家族の利便につながるような行為などは保険の適用外になります。具体的には、「利用者以外の部屋の掃除や調理、洗濯、布団干し」、「来客の応対」、「自家用車の清掃、洗車」、「金銭の管理」などです。

もう一つは「日常生活の援助には該当しない行為」も保険適用外になります。具体的には、「日常生活に必要なもの以外の買い物」、「ペットの世話や散歩」、「花木の手入れや草むしり、水やり」、「大掃除や窓拭き、模様替え」、「室内家具や電化製品の修理や手入れ」、「通所施設の送迎や理髪店、銭湯などの外出介助」、など、訪問介護員が行わなくても日常生活に問題が無く、日常的に行われる家事の範囲を超えるような行為には保険が適用されないということになっています。

これらは、ほんの一例であり、細かく言えばまだまだ他にも介護保険適用外になってしまうサービスはたくさんあります。逆に考えれば、保険適用されるサービスというのは本当に必要最小限の行為であり、要支援者や要介護者、家族にとって十分満足できるようなサービスを受けたいのであれば、保険外サービスは必要不可欠であるといえます。

 

<高齢者のニーズを満たすうえで重要になってくる適用外サービス>

要支援者、要介護者に認定されないまでも、高齢者になれば体の自由が効かなくなり、さまざまな行動が制限されるようになります。これからますます高齢化社会が進んでいく日本では、今後高齢者の自費で保険適用外サービスを受けたいというニーズがさらに増えていくと見込まれます。しかし、保険外サービスを提供できる介護事業所はまだまだ少ないというのが現状です。その理由としては、「人手不足などで介護保険外のサービスまでは手が回らない」、「保険外サービスの事例が少ないため、まだその範囲まで踏み込みにくい」、「保険外サービスの範囲が広すぎて線引きができない」などが挙げられます。今後は政府発行の「保険外サービス活用ガイドブック」を元に保険外サービスの実績が蓄積され、介護事業所での人手不足が解消されるようになれば、各地で保険外サービスを提供する事業所がさらに増えていくでしょう。

今後、介護事業所が保険内と保険外サービスの双方を同時に行っていく場合、次の二点には注意が必要です。

第一に、保険内サービスと保険外サービスを明確にし、それぞれの書類をきっちりと分けて作成するようにしましょう。契約書や勤務記録、実績表、請求書、領収書など全て別々に管理すると良いでしょう。この線引きをしっかりと管理しないと、利用者とのトラブルの原因になる可能性があります。第二に、まだまだ保険外サービスは実績の少ない分野であるため、法改正などが度々あると想定した事業展開が必要です。経営方針に大きな転換がなるべく無いようにリスクの少ない経営方針を立てながら実施をしていきましょう。

保険外サービスはこれからの高齢化社会ではますます人々から必要とされるサービスであることは明らかです。利用者により良い生活を送ってもらうためには、しっかりと将来を見越した事業計画を立てることが必要です。

 

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