法人設立
介護事業の開業・立ち上げの際に最適な法人形態をご案内します
介護事業を開業するためには法人設立が必要です!
介護事業所(施設)の開業・立ち上げには、介護事業者の指定(許可)を受ける必要があります。指定の取得により「指定事業所」となり、ケアプランに基づき介護サービスを提供した後に、介護報酬を請求することができるようになります。この指定は、原則個人では受けることができず、法人しか受けることができません。訪問介護・通所介護・居宅介護支援・訪問介護など介護保険から給付を受ける介護事業者は、原則として法人格を取得する必要があります。
株式会社、合同会社が一般的です!
法人の種類はいろいろありますが、はじめて介護事業所を開業される場合は、株式会社、または合同会社が一般的です。介護事業所を増店される場合には、一般社団法人やNPO法人といった非営利法人を別法人として設立することも考えられますが、株式会社や合同会社に比べるとハードルが上がります。
■営利法人(会社)の種類
株式会社 | 資本金1円から、役員も1名から設立可能です。資金は役員以外からも集めることができます。 |
---|---|
合同会社 | 平成18年の会社法施行から新たにできた会社の種類です。出資できるのは社員に限られます。 |
■非営利法人の種類
一般社団法人 | 平成20年の法改正により誕生した新しい法人格です。設立時2名以上の社員が必要となります。非営利法人のなかでは設立し易いですが、株式会社・合同会社に比べて経理・事務は煩雑になります。 |
---|---|
NPO法人 | 特定非営利活動法人。設立に5ヶ月は必要です。設立には10名以上の社員が必要になります。 |
社会福祉法人 | 介護事業経営の実績が必要となります。また、公共性から設立認可を受けるのに高いハードルがあり、認可後も主務官庁の厳しい監督を受けます。 |
医療法人 | 医師の資格が必要となります。 |
株式会社、合同会社、一般社団法人の比較
株式会社 | 合同会社 | 一般社団法人 | |
---|---|---|---|
法人格取得手続き | 登記 | 登記 | 登記 |
社会的信用(知名度) | 高い | 低い | 高い |
営利・非営利 | 営利 | 営利 | 非営利 |
最低資本金 | 1円 | 1円 | 0円 |
出資者責任 | 有限 | 有限 | - |
役員 | 取締役1名以上、監査役は任意 | 出資者が業務遂行 | 理事1名以上、監事は任意 |
代表者 | 代表取締役 | 代表社員 | 代表理事 |
役員の任期 | 最長10年 | 任期なし | 2年(短縮可) |
最高決定機関 | 株主総会 | 総社員の同意 | 社員総会 |
余剰金の分配 | 持分割合による | 自由に決められる | 分配不可 |
決算公告義務 | あり | なし | あり |
設立時定款の認証 | 要 | 不要 | 要 |
設立時費用 | 242,000円~ | 100,000円~ | 112,000円~ |
株式会社、合同会社、一般社団法人のメリット/デメリット
■株式会社
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
■合同会社
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
■一般社団法人
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
株式会社、合同会社、一般社団法人の設立手順
株式会社
定款を作成し、公証人の認証を受ける
▼
出資金の履行
▼
設立時、取締役(設立時、監査役等を置く場合は、これらの者も)の選任を行なう
▼
設立時、取締役(設立時、監査役が置かれている場合は、その者も)が、設立手続きの調査を行なう
▼
法人を代表すべき者(設立時、代表取締役)が、法定の期限内に本店の所在地を管轄する法務局に設立登記の申請を行なう
※STEP1~3は発起人(株主)が行ないます
合同会社
定款を作成する
▼
出資金の履行
▼
法人を代表すべき者(代表社員)が、法定の期限内に本店の所在地を管轄する法務局に設立登記の申請を行なう
一般社団法人(設立手続きは株式会社と類似しております。)
定款を作成し、公証人の認証を受ける
▼
設立時、理事(設立時、監事・会計監査人を置く場合はこれらの者も)の選任を行なう
▼
設立時、理事(設立時、監事が置かれている場合はその者も)が、設立手続きの調査を行なう
▼
法人を代表すべき者(設立時、理事または代表理事)が、法定の期限内に、主たる事務所の所在地を管轄する法務局に設立登記の申請を行なう
※STEP1~2は設立時に社員(法人成立後、最初の社員となる者2名以上)が行ないます
合同会社は株式会社へ組織変更することが可能です!
変更手順
組織変更計画を作成して総社員の同意を得る
▼
会社の債権者を保護するための手続き
▼
組織変更の効力発生
▼
組織変更登記の申請
▼
諸官庁への届出
法人選択のパターン
- 1人ではじめる予定。出資も役員も自分1人。規模は時期をみて大きくしていきたいが、最初は費用を抑えたい。
- 1人ではじめるが他にも協力者がほしい。出資もしてほしいし、自分以外にも役員になってほしい。
- 最初は自分でやるつもりだが、軌道に乗ったら誰かに任せたい。
- 協力者と2名以上ではじめる予定。営利主義のイメージではなくクリーンなイメージを大切にしたい。
- 既に株式会社または合同会社で介護事業所を運営しているが、増店をキッカケに よりクリーンなイメージを持ちたい。
けあコンシェルからのご提案
介護事業を開業する前に法人設立は必要となります!法人設立について、お悩みの方には、司法書士をご紹介します。
けあコンシェル会員様は、司法書士への初回相談料が無料になります!是非、けあコンシェルまでお問合せください!
※2024年2月時点の情報となりますので、ご留意ください。
【この記事の監修】
所属:行政書士浅井事務所
氏名:浅井 順
特徴:全国でも数少ない福祉関連に特化した行政書士事務所です
URL:https://asaioffice.jp/representative
所属:行政書士浅井事務所
氏名:浅井 順
特徴:全国でも数少ない福祉関連に特化した行政書士事務所です
URL:https://asaioffice.jp/representative
けあコンシェルでは会員登録いただきますと『実践CaseStudy』や『介護Report』などの介護業界の旬な情報をご覧いただけます。
けあコンシェル会員登録をされた方は、必ず弊社サービスをお受けいただくということではございませんので、お気軽にご登録ください。