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外国人介護士の導入についてメリット・デメリットを解説

2019-05-07
外国人介護士の導入についてメリット・デメリットを解説

少子高齢化が進む日本の社会において、介護業界の人材不足は深刻な問題となっています。介護を受ける側の人数が増加するなか、介護を実施する側の人材は常に不足している状況であり、もはや国内の労働力だけで解決するのは困難だと言えます。そこで期待されているのが、外国人介護士の存在です。日本は政府主導のもと、介護業界に外国からの労働力を受け入れることで、介護現場の人材不足解消を目指しています。ここでは、どういった国の介護士が日本で働いているのか、そして外国人介護士を導入するメリット・デメリットについて解説していきます。

どこの国出身の人が多いのか

日本の介護業界では、さまざまな国の出身者が介護士として働いています。公益社団法人国際厚生事業団が2017年4月20日に発表した「外国人介護士の現状~EPAによる受入れを中心として~」という資料によれば、介護分野では3500人程度の外国人介護職員が従事しているとされています。人数合計別比率を見ると、もっとも多いのはフィリピン出身の介護士で、その割合は41.4%です。2番目に多いのは中国出身者20.9%となっており、次いで韓国出身者11.0%、そしてブラジル出身者8.0%となっています。さらに、ベトナム出身者4.8%、インドネシア出身者4.6%、ペルー出身者3.6%と続き、その他の国が5.6%を占めるという結果です。

また、日本政府はフィリピン・ベトナム・インドネシアの3カ国から、外国人看護師候補者及び介護福祉士候補者の受け入れを実施しています。3カ国の累計受け入れ人数は2018年8月末時点で5600人を超えており、育成が順調に進めば、該当国の出身者の割合が増加することが予想されます。

外国人介護士のメリット

外国人介護士を導入するメリットとして顕著なのは、介護業界の慢性的な人材不足の解消が期待できるという点です。日本の介護の現場に積極的に外国人介護士を受け入れることで、少しずつではあるものの、人材不足の解消が図れるでしょう。また、人材が確保されることで、介護士一人ひとりにかかっていた過度な負担を、軽減・分散できるというのも見逃せないメリットです。これまでは人材が足りないせいで、各介護士に対して精神的・肉体的に多大な負担がかかっていました。もし外国人介護士を導入することで負担が減れば、心身ともに余裕が生まれ、労働意欲の向上や介護対象者へのサービス品質向上などといった好影響が見込めます。

加えて、労働環境が改善されることで、介護士の離職率を低下させられる可能性もあるでしょう。資格・スキル経験などを備えた人材の離職を防ぐことは、介護の現場にとって大きなメリットです。外国人介護士の多くを占める東南アジア諸国の人たちは、国民性が介護業界に適しているというのも、魅力的なメリットです。東南アジア諸国の人々は、明るく朗らかで、ホスピタリティが高いという性格的傾向が見られ、介護業界に向いているといえます。真面目な人も多いので、日本人の気風に合いやすいのも特徴です。

さらに、東南アジア諸国の人たちは、顔立ちが日本人に近いというのも重要なポイントです。要介護者が外国人に慣れていない場合、日本人に近い風貌の相手に介護されるほうが、ストレスを少なくできると考えられています。それから、外国人介護士と触れ合うことが、要介護者の刺激になるという見方もあります。外国人介護士は、当然ながら日本人とは言語が異なり、文化も別物です。そのため、外国の言語で話しかけたり、異なる文化を習得しようとしたりといったコミュニケーションが、要介護者の活力となる可能性があるでしょう。

こうしたメリットは、要介護者だけでなく、職場の同僚である日本人介護士にも影響します。異言語・異文化との交流は、職場の活性化につながるでしょう。ほかにも、スキルが未熟だったり、日本の文化に慣れていなかったりする外国人介護士を指導することで、介護士としての自覚や責任感が強まるといった側面もあります。外国人介護士と一緒に働くことが、日本の文化的特徴の再確認や、自分自身を見直すきっかけとなる場合もあるでしょう。

日本が外国人介護士を受け入れることは、外国人労働者側にもいくつかのメリットをもたらします。たとえば、自国では就労先が見つからない、賃金が低く生活が苦しいというような人々にとって、日本での労働は大きなメリットです。技術レベルの高い日本でスキルを磨けるというのも、大切なポイントだと言えるでしょう。そして、日本で経験を積んで日本語や日本の文化を理解することが、自国へ帰ってからのアドバンテージになるという考え方もあります。

外国人介護士のデメリット

外国人介護士を受け入れる際、言語や文化の違いがデメリットにもなりえるという点に注意が必要です。日本語の習得や日本文化への理解が不充分な外国人介護士の場合、職場への適応や業務上の支障などが懸念されます。また、要介護者のなかには、外国人介護士から介護を受けることに強い抵抗を感じる人もいるでしょう。それから、外国人介護士を導入しようとする施設は、いくつかの要件を満たさなければいけないこともデメリットになりえます。

たとえば、EPA(経済連携協定)によって介護福祉候補者を受け入れた施設では、候補者を施設で就労させながら、国家試験の合格に向けた研修を実施しなければいけません。加えて、候補者と受け入れ施設のあいだには雇用契約が締結され、日本人が就労する場合に支払う報酬と、同等以上の報酬を候補者に支払う義務が施設側に生じます。そのほかにも、外国人介護士の受け入れにはいろいろな条件があり、中小規模の介護施設では、実現が難しい場合もあります。

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