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介護事業者が注目する保険外サービスの課題と問題点

2017-05-01
介護事業者が注目する保険外サービスの課題と問題点

介護の保険外サービスというのは、公的な介護保険制度にはないサービスのことです。具体例を挙げるならば体を動かすのが大変になってきたけれど、これをちょっと手伝ってくれたらまだまだ自宅で生活できるという人を支援するサービスです。公的な介護保険制度の手厚いサービスを必要とする人もたくさんいますが、市区町村の介護認定を受けるほど不自由はしていなくても、少しだけ日常生活の手伝いをしてほしいという人もたくさんいます。今回は、この保険外サービスの課題や問題についてお伝えします。

介護保険適用外のサービスは人の数だけ無数に存在する

介護保険適用外サービスの種類は限られているものではなく、高齢者が「自分に必要だ」と思う仕事がそのままサービスにつながるので、無数にあります。公的介護保険のサービスは、市区町村の介護認定を受けた人に対してのみの身体介護、生活介護の範囲内のサービス提供に限られます。

それに対して保険適用外サービスは、介護認定を受ける必要もなく、利用したい高齢者が気軽に利用することができます。例えば、公的介護保険サービスを提供している事業所のヘルパーは、要介護者の家族から「庭の草取りを手伝ってほしい」と言われても、基本的に直接介護に関係しない仕事をすることはできません。しかし、保険適用外サービスも提供している介護事業者であれば、庭の草取りもサービスとして提供できます。利用する側の高齢者にとっては、慣れているヘルパーに介護保険サービス以外の仕事も依頼できると安心でしょう。

また、介護事業所以外の事業所でもサービスを提供することができます。事業所ごとの得意分野を生かして、部屋の掃除や食事作りなどの家事代行サービス、買い物代行サービス、大きな家具の移動や高い場所の電球交換、遺品処分やエアコン掃除などの専門技術を必要とするサービス、高齢者の話し相手、地域によっては除雪作業などもサービスとして提供できるようになります。サービス提供事業所によっては、公的介護保険サービスでは通院など必要最低限しか認められていない付添サービスも、出席したいイベントや旅行などの付添サービスも提供できます。

保険外と保険内の線引きやサービスの混在

保険外サービスはサービスを必要とする高齢者が気軽に利用できますが、どこまでが保険内のサービスなのか、どこからが保険外のサービスなのか不明確で料金トラブルの元になりやすいという懸念があります。公的介護保険内のサービス利用料は原則1割の自己負担ですが、保険外のサービスは全額自己負担であり、料金設定も事業所ごとに違います。依頼する側の高齢者は保険外のサービスを依頼したつもりはないのに、事業者が勝手にサービス料の高い保険外サービスを提供して請求された、というようなトラブルが起こらないともいえません。連続・混合して介護サービスと保険外サービスを提供するという方法は高齢者にとって理解しにくいとも考えられ、事業所に否がなくてもトラブルが起こることもあり得ます。そのようなトラブルが起こることを避けるためには、契約時のわかりやすい説明やサービス提供中の「保険内・保険外」の明確な表示方法などを考えておく必要があるでしょう。

簡単なことではないですが、保険外の自由なサービスは事業所の独自性を生かすことができ、人気が出れば収益の大きな柱になっていく可能性があります。保険外サービス提供事業所開設を考えてみる価値は高いといえるでしょう。

全額自己負担のため高齢者への負担が重い

公的な介護保険サービスと連続して利用できる点や自由でさまざまなサービスを提供できる点など、保険外サービスは高齢者にとって便利なサービスになっていく可能性があります。しかしながら、サービス利用料が全額自己負担になるので、内容によっては高齢者の負担が重くなります。保険外サービスは経済的に余裕のある高齢者にとってはより充実した生活を実現できるための方法になり、介護事業所にとっても収益アップにつながるチャンスになるといえるでしょう。

しかし、公的年金が主な収入源となる多くの高齢者にとっては、本当に利用したいサービスだけしか選べないという事態になることが予想されます。利用料があまりに高額では、最初からサービスの利用を諦めてしまう高齢者もいるでしょう。収入がそれほど多くない高齢者に広く気軽に保険外サービスを利用してもらうためには、リーズナブルな料金設定にするなどの努力が介護事業者には求められることになります。

だれもが利用しやすい料金設定、わかりやすい利用方法を確立できれば、ますます高齢化が進む日本の社会において、公的介護保険のサービスと並んで、保険外サービスはなくてはならないものになっていくでしょう。

公的介護保険サービスを利用する人が急増して、公的介護保険サービスの利用者が急増した半面、日常生活のちょっとした困りごとを解決できれば、住み慣れた地域や自宅でまだまだ自立した生活ができる高齢者が多くいることがわかってきました。実際のサービス提供についての課題はありますが、保険外サービスは、高齢者の生活を助ける重要な手段になるといえます。

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