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放課後等デイサービスの開業における注意点とは

2018-10-15
放課後等デイサービスの開業における注意点とは

障害のある児童の健全な療育の一端を担う場所として、「放課後等デイサービス」が注目を集めています。放課後等デイサービス事業の許認可要件は2017年にいっそう厳格化されたため、「設備」や「人員」などに代表される最低限の基準を満たすためには、事前の念入りな調査と準備が肝心です。また、許認可のための基準は都道府県(政令指定都市)ごとに異なる部分や、独自に設けられたものも多いため、開業しようとする土地に合わせた柔軟かつ綿密な手続きも求められます。

ここでは、放課後等デイサービスの開業における基準や開業のための注意点を解説していきましょう。

自治体の手続き方法を確認する

放課後等デイサービスを開業するためには、法律に定められた基準を満たしたうえで都道府県もしくは政令指定都市による許可を受けなければいけません。ここでいうところの「基準」とは、主に次の4種に分類されます。1つ目の基準が「法人格を有していること」です。法人格を取得するためには、株式会社や合同会社などを設立し、本店所在地を管轄する法務局に「設立の登記」を申請する必要があります。設立しようとする会社の種類によって設立の登記申請までの手続きに違いが出てくるため、注意が必要です。

例えば、株式会社を設立するなら第一に「発起人」が定款を作成し、次に作成した定款について公証人による認証を受け、資本金を会社もしくは発起人の口座に振り込むなどの手続きをします。対して、NPO法人を設立しようとする場合は「所轄庁からの認証」を受けるといった特有の手続きが加わるため、事前にどのような手続きや書類を要するのかを法人の種類ごとにしっかりと調査しておきましょう。法人の設立手続きはすべて自力で可能ですが、定款や登記申請書といった書類の作成には専門知識を要するため、スムーズに手続きを完了するためにも司法書士などの専門家の手を借りることをおすすめします。

2つ目の基準は、放課後等デイサービスの事業所の「設備」についてです。設備基準を満たすためには、最低限として「指導訓練室」「事務室」「相談室」「トイレ、手洗い場」を備える必要があります。ただし、これらの設備をただ備えていればそれで良いのかというと、そういうわけではありません。「指導訓練室」と銘うっていればどんな部屋でも良いのではなく、部屋の広さやプライバシー性が確保されているかなどの具体面も重要なのです。加えて、「指導訓練室の広さ」といった各設備に求められる条件も各自治体ごとに差があります。つまり、放課後等デイサービスを開業する場所を管轄する自治体の定めた詳細な基準に合わせて事業所となる物件を選ぶなり建てるなりする必要があるということです。

3つ目の基準は、放課後等デイサービス事業の「運営」に関するものとなっています。「利用者数が10名以上であること」や「放課後等デイサービス事業の計画作成」、「利用者への説明と同意」などがその内容です。他にも、「利用者または家族からの相談を受け、援助すること」や「利用者の病状が急変したときのための緊急体制を整えること」といった、安心して放課後等デイサービスを利用するために満たすべき基準が定められています。この運営基準に関しても都道府県や政令指定都市ごとに違いがあるため、事前調査は必須です。

たとえば、兵庫県の政令指定都市である神戸市では、2018年時点で、契約時に事業者が利用者に交付すべき「重要事項説明書」に「費用の内訳や算出方法」を記載しなければならないなどの独自基準があります。法律によって定められた基準だけでなく、自治体ごとの独自基準も満たす必要があることを忘れずに、抜かりなく開業手続きを進めましょう。4つ目の基準は「人員」に関するものですが、注意点が多いため、以下で詳細にご説明しましょう。

人員基準をしっかりと確認する

放課後等デイサービスを開業するためには、先述した設備基準などに加えて「人員基準」もクリアしなければいけません。「人員基準」は2017年に新基準が適用されており、この新基準は2016年以前のものよりも厳格化しています。新基準により定められた、放課後等デイサービスの事業所に置くべき職種は「管理者」「児童発達支援管理責任者」「指導員または保育士」です。

「管理者」は、常勤の者を1名以上は置かなければいけません。「児童発達支援管理責任者」も同じく1名以上が必要ですが、「管理者」との兼務も認められています。ただし、児童発達支援管理責任者には「相談支援や直接支援といった、要件を満たす業務に3~10年以上従事し、かつ都道府県が実施する研修を受けたもの」という資格要件があるため誰でも就けるわけではありません。「指導員」と「保育士」は、施設の利用者数に応じて必要な員数が異なります。

利用者数が10名に満たないときは「2名以上の指導員または保育士」を要し、さらに利用者数が10名以上になると定められた算定方法に基づき必要員数が増えるため施設の規模に応じた人員確保が必要です。具体的な算定方法は「障害児数が10名以上のときは、さらに障害児の数が5名又はその端数を超えるたびに指導員または保育士の必要員数を1名増すこと」とされています。

他の施設より魅力のあるサービスを提供する

多くの利用者に選ばれる放課後等デイサービスに必要なポイントの1つとしては、やはり「口コミによる評判」が挙げられます。放課後等デイサービス施設を探している人の目線に立って考えたとき、どのような施設になら、自分の大切な家族を一時的にでも託したいと思うでしょうか。最新設備や外観、内装の美しさを重要視する人もいるかもしれません。ですが、1番の決め手となるのはその施設の「評判」なのです。インターネット上で検索すると、さまざまな口コミがあふれています。口コミの真偽は定かではないにしろ、悪い口コミしかない施設と良い口コミが多い施設なら、選ばれやすいのは後者でしょう。

インターネット上だけではありません。子どもを通わせる放課後等デイサービスを探している親御さんにとっては、知人や友人から知った情報も重要な判断材料です。地域のネットワークを通じて知りえた情報は、インターネットの口コミよりも信ぴょう性が高いと感じる人は少なくないでしょう。良い評判というのは、一朝一夕で広まるものではありません。誠実に利用者やその家族と向き合い、丁寧な説明や気づかいを欠かさず信頼を得ることが「評判の良い放課後等デイサービス施設」への第一歩といえます。そして、利用者に信頼される従業員を育てられるかどうかは、放課後等デイサービス事業の運営者の腕にかかっています。事業計画の段階で「従業員の育成」や「事業理念の浸透」を優先した具体案を作成し、地域で信頼される魅力的な放課後等デイサービス事業を運営しましょう。

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