
【介護事業の運営】介護老人保健施設と介護老人福祉施設の違いって?

介護事業の運営を考えている人は、「介護老人保健施設」と「介護老人福祉施設」の違いを知ることが大切でしょう。両者は語感としてはよく似ていますが、実際はそれぞれ異なるものだからです。そのため、本格的に事業を始める前に、各施設のことを正しく理解しておかないといけません。この記事では、介護老人保健施設と介護老人福祉施設の違いについて解説します。
介護老人保健施設、介護老人福祉施設、違い
1.介護老人保健施設とは?役割やサービス内容
「介護老人保健施設」とは、要介護状態の高齢者が在宅復帰を目指すために使われる公的な施設です。入居者が在宅復帰を目指すということは、一般的な介護施設のように長期間利用することは難しく、原則として3~6ヵ月程度で退去することが決まりとなっています。言い換えれば、介護老人保健施設は自宅に戻るためのリハビリ的な役割を担っており、それを前提として入居することに特長があるといえるでしょう。具体的なサービス内容としては、理学療法士などの専門知識のあるスタッフが個々の状態に合わせたリハビリメニューを作成し、在宅復帰に向けてアドバイスやサポートをします。
そのほか、施設内では食事や排泄の介助といったサービスも当然含まれます。また、介護老人保健施設は厳密に分けるとその特性から2つに分類でき、それぞれ「従来型老健」「在宅強化型老健」という名称で呼ばれているのです。基本的に、後者の在宅強化型老健のほうが、より入居者の在宅復帰率に重点を置いていると考えてよいでしょう。
2.介護老人福祉施設と介護老人保健施設の違い
「介護老人福祉施設」と「介護老人保健施設」の各施設は似ているようにも見えますが、明確な違いがあります。一番の違いは、介護老人保健施設が高齢者のリハビリを目的とした短期間の入居なのに対して、介護老人福祉施設は、一度入居すれば終身利用も可能なことです。ここでは、それぞれの施設の違いについて各項目別に詳しく解説します。
2-1.入居条件や費用
介護老人福祉施設の入居条件は、65歳以上であり、要介護3~5の認定を受けた人になります。費用の目安は、月額5~15万円程度で、終身利用も可能です。基本的には、寝たきりなどの緊急性が高い人が優先されるので、それ以外の人は入居までに数ヵ月~数年単位で待つことも珍しくありません。介護老人保健施設の入居条件は65歳以上で、要介護1~5の認定を受けた人です。費用の目安としては、月額10~20万円程度となるでしょう。介護老人福祉施設に比べると入居しやすいといわれていますが、リハビリが主な目的なので、入居期間は原則として3~6ヵ月までとなっています。
2-2.設備や居室
浴室やトイレ、食堂などの生活に必要な設備を中心に設計されているのが介護老人福祉施設です。また、居室面積は10.65平方メートル以上と決まっています。居室のタイプも個室と多床室の両方があり、各施設の実情に合わせてつくられているのです。介護老人福祉施設と同様、介護老人保健施設にも浴室やトイレ、食堂などの生活に必要な設備がそろっています。居室に関しても、個室と多床室の両方があります。ただ、居室面積は8平方メートル以上という決まりなので、若干広さが違うといえるでしょう。また、介護老人保健施設はリハビリが主な目的であり、そちらの設備面でも充実しているのが特長です。
2-3.職員
介護老人福祉施設では、看護職員3名以上の配置が基本とされており、入居者3人に対して1人以上の介護職員を配置して対応します。また、医師の常駐が義務付けられていないことも特長といえるでしょう。介護老人保健施設の場合、入居者100名に対して常勤医師1名の配置が必要です。また、介護職員25名、看護職員9名、ケアマネージャー1名の配置も必要になります。さらに、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士のいずれか1名の配置まで義務付けられているのです。このように医師を含む様々なスタッフの配置が手厚くされるのは、入居者の在宅復帰が主な目的だからです。
2-4.その他
利用者から見た介護老人福祉施設のメリットは、費用が安く長期入居が可能ということです。反対にデメリットとしては、待機者が多く入居できるまでに時間が掛かるということがあります。また、看護師などの医療スタッフが少ないため、医療体制という意味でも不安があるでしょう。
利用者から見た介護老人保健施設のメリットは、リハビリ施設や機能訓練が充実していることです。医師が常駐していて、手厚い医療ケアを受けられるのも安心感があるでしょう。デメリットとしては、在宅復帰が前提なので入居期間が限定されてしまうこと、リハビリ以外の介護サービスは充実していないことが挙げられます。
3.運営の費用面に対する不安は「介護報酬ファクタリングサービス」
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