見守りシステムと何が違う?介護見守りロボットの導入効果やポイントを紹介
介護見守りロボットの導入に際し、特徴やリスクなどを把握しておきたい介護事業者は多いでしょう。従来の見守りシステムとの違いや厚生労働省による取り組みなどを理解したうえでの導入が重要です。また、厚生労働省による取り組みや、導入により得られる効果、導入に際してのポイントなども押さえておきたいところです。本記事では、介護見守りロボットへの理解を深めるポイントや、導入のための方法などを解説します。
介護, 見守りロボット
1.介護見守りロボットとは何か?
介護見守りロボットについては、厚生労働省による定義を参考にした方がよいでしょう。そもそも、ロボットとは情報を感知するセンサー系、状況等を判断する知能・制御系、実際に動作する駆動系の3つの要素を満たしたものと定義されています。これらの要素を満たし、かつ介護の見守りのためのロボットを介護見守りロボットと呼びます。この前提を踏まえたうえで、介護見守りロボットについて、さらに掘り下げてみましょう。
1-1.介護見守りロボットが必要とされる理由
介護見守りロボットが注目されている背景には、介護現場の人手不足があります。日本では少子高齢化が進んでおり、労働人口も減少し、さまざまな産業で人手が足りていない状況となりつつあります。その中でも、特に深刻な人手不足となっているのが介護業界です。高齢者が増えれば、介護を必要とする人も増えます。しかし、労働人口が減り続ければ、介護者1人あたりの負担は増え続けてしまうでしょう。そうした労働環境の悪化が介護業界の人手不足を加速させれば、さらなる悪循環へと陥りかねません。介護の一部をロボットによりまかなうことで介護者の負担を軽減しつつ、安全な介護環境の構築が可能です。そのような役割が、介護見守りロボットにも期待されているのです。
1-2.従来の見守りシステムと介護見守りロボットの違い
従来の見守りセンサーが情報を確認するシステムであるのに対し、介護見守りロボットは、センサーで検知した情報に対応する機能を有しています。従来のシステムでは、センサーで情報を確認し、アラームが鳴ったあとに介護者が対応しようとしても間に合わないケースも出てくるでしょう。機器のスイッチを入れ忘れる可能性もあります。コールが複数重なった際の優先順位の判断も容易ではありません。また、システムの作動や確認の際に、たびたび訪室すると、利用者や介護者どちらにとってもストレスが大きくなるデメリットもあります。さらに、事故時に介護者が現場にいないケースが多く、実際に何があったのかの判断も困難です。介護見守りロボットの導入により、こうしたデメリットやリスクなどが解消できる可能性が高まります。
1-3.センサーで分類!介護見守りロボットの種類
介護見守りロボットは、4つの種類に大別できます。「人感センサー型」は、人間の体温を感知し、利用者のいる場所の細かな把握が可能なタイプです。ベッドから離れたりはみ出したりした際の検知ができるため、事故の防止へとつながります。「荷重センサー型」は、ベッドにかかる重さの検知により、利用者の位置や状態の把握が可能なタイプです。多くの荷重センサー型は、人感センサー型よりも検知が早くなるでしょう。
「バイタルセンサー型」は、ベッドマットなどに取り付けたセンサーにより、体動や心拍、呼吸を検知するタイプです。利用者の状態に異常があった際に反応し、介護者などに通知されます。「シルエットセンサー型」は、利用者の姿をシルエット化し、見守りに役立てるタイプです。録画映像などの確認も可能であり、プライバシーに配慮できるメリットもあります。
2.介護ロボットの開発・普及に関する取り組み
国は、厚生労働省を主体に介護ロボットの実用化を目指すなど、さまざまな取り組みを行っており、開発加速化事業として導入支援にも力を注いでいます。ここでは、特に、補助金や相談窓口などについて紹介します。
2-1.介護ロボットの補助金・助成金
令和4年度の介護ロボット導入支援事業では、介護ロボット1台につき30万円まで、入浴支援ロボット1台につき100万円までの補助が受けられます。他の機器などと組み合わせると最大75%の補助が受けられるなど、決して小さなサポートではありません。年度や自治体により詳細が異なるため事前の確認が必要ですが、こうした補助金や助成金の利用により、事業者の負担を抑えつつ介護見守りロボットの導入が可能です。
2-2.介護ロボットの相談窓口
厚生労働省は、介護ロボットの相談窓口も開設しています。介護ロボットの選択に迷った場合などに役立ちます。また、介護ロボットの無料貸し出しも行っているため、実際に試したうえでの選択が可能です。
3.介護施設における介護見守りロボットの導入効果
介護見守りロボットは、カメラ映像やシルエット映像により、利用者の状態の把握を可能とします。ここでは、そうした機能によりもたらされるメリットを解説します。
3-1.介護スタッフの負担を軽減する
介護ロボットにより介護者の負担が軽減され、また、作業時間の減少により業務効率化にもつながります。夜間の介護者の増員により得られる夜勤職員配置加算の要件緩和にも寄与します。介護ロボットは介護職員の0.1人分として数えられるため、介護者の休憩時間の確保や、今後の夜間勤務のさらなる負担軽減につながる可能性もあります。
3-2.転倒事故のリスクを回避する
利用者の動きをセンサーにより察知し、ロボットの種類によっては対応も可能なため、転倒事故も未然に回避しやすくなるでしょう。
3-3.利用者の心理的負担を軽減する
寝返りによる誤報も減り、介護者の巡回回数も抑えられます。利用者も睡眠が妨げられず安心して眠れるメリットがあり、快適な生活へとつながりやすいでしょう。
4.介護見守りロボットを導入する際のポイント
介護見守りロボット導入の際には、施設内のスタッフに対する、運用ルールや注意点などの周知が不可欠です。また、複数のセンサーを併用するため、通信環境の整備をはじめとする導入コストがかかります。あらかじめまとまった資金の準備が求められます。こうした点に注意し、計画的な導入が求められます。
介護見守りロボットを導入して業務の効率化を図ろう
従来の見守りセンサーとは異なり、介護見守りロボットはセンサーで検知した情報に対応する機能を有しています。負担軽減やリスク回避などの効果が得られるでしょう。導入の際には、資金面も無視できません。「介護ファクタリングサービス」なら、連帯保証人や担保などが不要で利用でき、介護報酬を受け取るよりも1.5カ月早く資金化できます。まずはフリーダイヤルもしくはお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合せ下さい!
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