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介護タスクシェアとは?介護現場の生産性を向上させる3つの活用例

2023-07-31
介護タスクシェアとは?介護現場の生産性を向上させる3つの活用例

介護業界において介護者の負担軽減を目的に介護タスクシェアが推進されています。介護タスクシェアには、具体的にどのような活用方法があるのか、実際に介護者の負担軽減や生産性の向上につながるのかなど気になることも多いのではないでしょうか。そこで、本記事ではタスクシフトとの違いや具体的な活用例、課題などについて解説します。この記事を読めば、介護現場の負担を軽減できるイメージがわくでしょう。

介護, タスクシェア

1.介護タスクシェアとは?タスクシフトとの違い

タスクシェアと似ている言葉にタスクシフトがあります。この2つは異なるものであり、タスクシェアは業務の共同化、タスクシフトは業務の移管のことです。タスクシフト・シェアとセットで使われることが多い言葉ですが、状況次第では使い分ける必要があります。医療業界でも、看護師や薬剤師、救急救命士などがタスクシフト・シェアに取り組んでいます。介護タスクシェアでは専門性のある業務を介護職員が行い、清掃や配膳、洗濯などの業務はほかの職員に分担することで介護現場のケアの質を向上させることにつなげていくのです。

2.介護タスクシェアの活用例

厚生労働省が令和2年に介護老人保健施設における「介護助手の取組状況等について」の調査を行った結果、回答のあった1261施設のうち介護助手を活用しているのは全体の54.5%でした。具体的に、介護助手が行っている業務は最も多いのが清掃、備品の準備や片付け、補充作業などで75.4%です。つづいて、ベッドメイキングの56.3%、洗濯、洗濯物の回収と配布が52.4%となっています。介護助手を活用している施設のうち、それによって業務負担感や業務量が減少していると感じている施設は70%以上という結果です。また、50%近くの施設が専門性の高い介護業務に集中できる環境になったと感じていると回答しています。こちらでは、介護タスクシェアの具体的な活用例について3つ紹介します。

2-1.介護助手を活用する

ある施設では各業務に平均的に介護職員を配置していたものの、専門的業務以外に掃除や洗濯など間接的な業務も担当せざるを得ない状態でした。そこで、最初に行ったのが施設での業務を身体介助などの「ケア業務」、間接業務などの「作業業務」に分けたことです。掃除や洗濯などの作業業務を介護助手に任せたことで、介護職員が専門業務に集中できるようになりました。また、介護職員がケアに充てる時間を確保できただけではなく、介護職員の1日の業務を日勤で言えば4人分、夜勤で言えば1人分削減することに成功しています。

2-2.シルバー人材(元気な高齢者)にサポートしてもらう

こちらの施設では朝や夕方の繁忙時間帯に人手が足りず、介護職員に大きな負担がかかっていました。そこで、アンケートの実施や業務に関する分析を行ないました。その結果、介護職員以外でもできる業務を行っていることで負担が大きくなっていることがわかりました。シルバー人材を雇用することを決め、さらに、具体的な業務内容として「身体介助は行わない」「配膳や片付け、見守りなどを任せる」などをルール化。繁忙時間帯にシルバー人材にサポートしてもらったことで介護職員がケアに時間をかけられるようになりました。また、利用者とかかわる時間が増し、集中力をもってケアできるようになったことで介護事故のリスクも減少しています。

2-3.介護ロボットを導入する

こちらの施設ではすでに見守り支援機器等の導入は進めていましたが、人員配置の見直しまでできていませんでした。そこで、市が募集していた介護業界の生産性やケア業務の質を向上させる目的の取り組みに実証施設として参加することに。その際、介護職員や施設利用者には事前説明のうえ、目的を共有しました。ICT・介護ロボットなどを導入してから1カ月間は教育機関に充て、実証前後の各2日間を作業観察期間に設定。また、実証期間は3カ月間、毎月のインタビュー、モニタリングやアンケート調査なども実施しました。その結果、配置人員を削減しつつも利用者と接する時間の増加が実現し、夜間の見守り時間が62%減少、記録時間が49%減少することに成功しています。

ほかの施設においても、介護ロボットの導入で夜間などに訪室せずに利用者の状態を確認できるようになったり、センサーの誤報が減ったことで心理的負担の軽減につながったりしたという意見があがっています。

3.介護タスクシェアの課題

厚生労働省の規制改革実施計画では、介護タスクシェアの周知徹底を目指しています。そんななか、介護現場で実践し、浸透させていくにはいくつかの課題をクリアしなければなりません。ここでは4つの課題について解説します。

3-1.人材が足りない

介護タスクシェアを実施するにも、そもそもの人材が足りない状態です。令和2年8月に介護労働安定センターによって発表された「令和元年度 介護労働実態調査結果」によると、人材不足と感じている割合は平均65.3%でした。特に、訪問介護員の人材不足感は81.2%と最も高い状態です。介護職員は69.7%が人材不足と感じているという結果になっています。さらに、感染症による業務の増加、配置人数が元々少ないという問題も解決しなければなりません。

3-2.教育体制の整備

介護タスクシェアを実施するためには、雇用する人材に対する指導方法や研修のあり方などを標準化しなければなりません。たとえば、オリエンテーションを実施して組織理念や職務規定のほか、メンタルヘルスや個人情報の取り扱い、感染症対策などについて教育する必要があります。また、業務チェックリストなどを使って進捗確認やフィードバックも必要です。さらに、担当者が部署を選ばずに働けるように、業務品質を統一できるように教育することも重要といえます。

3-3.経費がかかる

タスクシェアする場合、人材の雇用と教育のためにコストがかかります。また、介護ロボットの導入にかかるコストなども必要です。介護ロボットは通信環境の整備が必須であるため、環境がまだ整っていない場合はインターネット環境を導入しなければなりません。導入する介護ロボットによっては施設全体に通信環境を整える必要があります。ただ、これらについては、厚生労働省が行っている介護ロボット導入支援事業を利用することも可能です。ほかの課題として、タスクシェアされた介護職員とそうではない職員について、アンバランスにならないように待遇の見直しも必要になります。

3-4.取り組み意識が低い

介護タスクシェアを実行するにあたって、人材不足への危機感は理解されている点です。しかし、現場レベルでのタスクシェアの重要性や緊急性については十分伝わっていない状況です。重要性は理解していたとしても、制度への理解が不足しているために介護タスクシェアを導入できない場合もあるようです。介護業界の課題を解決するためには、タスクシェアに関する理解を深めてもらえるように研修や情報共有などが必要です。

介護タスクシェアを理解して取り組むことが生産性向上のカギ

介護タスクシェアは介護助手を活用するための取り組みです。介護業界は人手不足であり、介護タスクシェアの導入は必須といえます。ただ、課題があることも事実であり、介護事業者や現場スタッフの理解を得たうえで解決していかなければなりません。課題解決は、生産性向上につながります。「介護ファクタリングサービス」では介護報酬を1.5カ月ほど早く資金化でき、連帯保証人や担保も不要です。まずは問い合わせてみましょう。

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