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軽症者は介護がいらない?単価でわかる介護報酬改定の正体

2018-04-16
軽症者は介護がいらない?単価でわかる介護報酬改定の正体

総人口に対する高齢者の割合が年々高くなっている日本において、要介護者の数も増加傾向にあります。福祉業界は、刻々と変化する市場に合わせてさまざまなサービスを提供しています。また国も福祉業界を支えるための制度を整えています。その一つが「介護報酬」です。介護報酬とは介護事業者が提供したサービスに対して支払われる料金のことです。ここでは、2018年の介護報酬改定のポイントを3つの観点からまとめてみました。

介護報酬の単価でわかる国の方針

介護報酬の改定は3年ごとに実施されます。介護報酬には「基本報酬」と「加算」の2種類があり、この合計がサービス費用として介護事務所に支給されます。改定では、「基本報酬」の引き上げ・引き下げ、「加算」の新設・強化などが行われます。2018年の介護報酬改定の特徴としては、「医療」との連携が挙げられます。介護と医療を連携させることにより、重症化することを抑える効果を期待しているといえるでしょう。介護を必要とする人は、その程度によっていくつかのステージに分類されます。介護のレベルが高いほど、人手も必要です。しかし慢性的な人不足が深刻な介護業界にとって、介護レベルが高い利用者のケアは負担の大きなものでした。

そこで今回の改定では「居宅系サービスを中心に医療連携にかかる加算を充実させる」という方針が取られました。これにより医療との連携により報酬アップが可能となります。また「医療機関が行っていたリハビリを介護事業者へスムーズに移行できる取り組み」「介護医療院の新設」など、「介護」と「医療」の連携を強化する方針が打ち出されています。介護事業における医療行為の範囲拡大が、2018年の介護報酬改定の主要なテーマとなっていることがわかります。よって、単価をあげるためには、新規で加算されることになる「リハビリ」に力をいれるとよいでしょう。在籍しているスタッフを教育し、定められた時間リハビリテーションをする方法や、外部のリハビリ施設と連携していく方法などがあります。

2018年度介護報酬改定速報!訪問看護の場合

介護報酬改定は福祉業界全体に大きな影響をもたらします。実際に2015年の改定では、介護報酬が大幅に引き下げられた影響で、多くの介護事業者が倒産しました。2018年はその影響力も踏まえて、介護報酬は微増となるでしょう。ただし介護の形態によって、改定の影響度は異なります。たとえば訪問型の場合は、今回の改定によって入浴や排せつの手伝いなど、身体介護を重視する方針が打ち出されました。一方で、買い物や掃除の手伝いといった生活援助の基本報酬は引き下げられます。つまり、介護レベルの高いサポートを強化し、介護士でなくても対応可能な援助は見直される形となります。さらに過度に訪問回数の多い訪問介護についてもメスが入れられました。

これまでは訪問回数を増やすことで、介護報酬を多く得ていた事業者がありましたが、そういった通常のケアプランからかけ離れた訪問介護を行う場合は、市町村への届け出が必要となりました。つまり「生活援助」を必要としている利用者よりも、「医療行為」を必要としている利用者にスポットを当てた改定となっています。実際に訪問看護を促進するために、在宅での医療行為については加算される方向となっています。よって看護師や理学療法士など、高度で専門的な知識と技術を持った介護者によるサポートが求められているといえるでしょう。

要支援者の受け入ればかりでは赤字になるかも?

訪問看護は介護サービス全体から見ると、収支率が高い傾向にあるため、基本的に基本報酬が引き下げられることになります。また2018年の介護報酬改定によって、基本報酬は「訪問看護」と「介護予防訪問介護」の2つに分類されました。特に介護予防訪問看護は、生活支援を主としており、今回の改定で大幅に引き下げられました。これまでは予防に力を入れていましたが、それが広がりすぎたため、一般の家事ヘルパーのようなサービスを提供する介護事業者が増加したことが背景にあるといえるでしょう。よって要支援者の受け入ればかりでは、経営が赤字になってしまうリスクがあります。

今後は要介護者の受け入れを強化することで、単価を上げることが可能となるでしょう。ただし、要介護者の受け入れは段階を経て緩やかに行うことが大切です。介護レベルの高い利用者が急激に増加してしまうと、現在のスタッフでは対応が難しくなります。また訪問看護を行うためには、備品や設備も必要です。これらの準備をしっかりと行い、利用者に質の高い訪問看護サービスが提供できる環境を整えてから事業方針を転換していくことが重要となります。加算として強化された「リハビリ」に力を入れることも、高い介護報酬を得るためには大切です。ただし設備投資をしすぎると、利用者が増加したのにも関わらず赤字となってしまうリスクもあります。要介護者・要支援者の受け入れのバランスを考えながら、事業の方針を決めていくことが、今回の改定のポイントといえるでしょう。

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