
居宅介護支援事業所の施設基準って?守らなかったらどうなってしまうの?

居宅介護支援事業所を始める場合、人員や設備などの施設基準を守ることが欠かせません。加えて、開業する際、万が一施設基準を守らなかったらどのような処分を受けるのか?についても正しく理解しておく必要があります。この記事では、居宅介護支援事業所の施設基準を紹介し、施設基準を守らなかった場合や資金の調達方法について解説します。
居宅介護支援事業所の施設基準
1.居宅介護支援事業所の施設基準について
居宅介護支援事業所を開業する場合、厚生労働省が定めた施設基準を満たす必要があります。ここでは、居宅介護支援事業所として認可を受けるために必要となる指定基準の人員基準・設備基準・運営基準の3点について紹介します。
1-1.人員基準
居宅介護支援事業を行う場合、施設には「管理者」と「介護支援専門員」を配置する必要があります。まず、管理者は介護支援専門員であり、事業所に常勤する者でなければなりません。加えて、管理者のなかには同一の敷地においてほかの事業所と職務を兼務するケースもありますが、業務内容によってはそれぞれの業務に支障をきたす場合もあるため、兼務が認められないこともあります。また、介護支援専門員については、一般的に「ケアマネージャー」などと呼ばれています。
介護支援専門員は、介護福祉士や社会福祉士などの実務経験が5年以上あることに加えて、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格した上で、87時間の「介護支援専門員実務研修」を修了した者のみに与えられる資格です。居宅介護支援事業所には介護支援専門員を配置する必要がありますが、その人数は利用者の数によって変わってきます。具体的には、35人の利用者に対して1人の介護支援専門員が必要とされており、利用者の数が増加するほど介護支援専門員も増員するのが望ましいといわれています。
1-2.設備基準
居宅介護支援事業においては、施設の設備や広さなどが適切かどうかも重要な問題です。居宅介護支援事業所では、具体的に専用の事務室や会議室、相談室のほかに、トイレや洗面所、個人情報を保管するための鍵付きキャビネットなどが必要です。もし、自宅で居宅介護支援事業所の開業を目指しているのであれば、住居スペースと事業所を完全に分けることがポイントです。設備基準に関しては、都道府県によって基準が異なるので、事前に各自治体に問い合わせるなどして確認しておきましょう。
1-3.運営基準
居宅介護支援事業所の運営基準は、省令により細かく決められています。そのため、居宅介護支援事業を行う場合は、この運営基準に従う必要があります。例えば、「サービスの提供拒否の禁止(基準第5条)」や「サービス提供困難時の対応(基準第6条)」「要介護認定の申請に係る援助(基準第8条)」などは、運営基準の一部にあたるものです。
これらの基準は、居宅介護支援事業を行う上での最低限の基準となるので、しっかり理解しておきましょう。
2.もし基準を守らなかったら?
居宅介護支援事業所を開業する際には、3つの施設基準を順守しなければなりません。そのため、基準を1つでも満たしていない場合は不十分であると判断されます。すべての施設基準を満たしていない居宅支援事業所に関しては、指定事業所として運営ができません。加えて、3つの施設基準は申請するときだけ守っておけば良いというものではなく、居宅支援事業所として指定を受けた後もずっと守り続ける必要があります。万が一、基準を守らなかった場合は、行政処分が下されることとなり、事業所の指定は取り消されることとなります。
例えば、居宅介護支援事業所を開業するときに人員基準を守らず、介護支援専門員などの職員を虚偽申請していたとしましょう。このような人員基準違反は、悪質と判断されるケースが多く、指定の取り消しやサービスを期限付きで停止するなど、厳しい処分を受けるケースもあります。ただし、事業所によっては、開業後にレイアウト変更や移転を行うこともあるでしょう。このような場合には、必ず変更届を提出することが重要です。加えて、基準違反が発覚するタイミングとしては、実地指導や監査が行われるときなどが挙げられます。多くの利用者やその家族が安心して事業所を利用するために、施設基準は必ず守るようにしましょう。
3.費用面で心配なら「介護報酬ファクタリングサービス」を
居宅介護支援事業所を始める際には、多くの費用が必要です。そのため、居宅介護支援事業者のなかにも費用面での悩みを抱えている人はたくさんいます。費用面での心配がある場合は、「介護報酬ファクタリングサービス」の利用を検討してみましょう。介護報酬ファクタリングサービスは、資金調達の手段の1つです。このサービスを利用すると、金融サービス事業を行っている会社が介護報酬債権の買い取りをするので、国保請求を行った後にはスムーズな介護報酬の受け取りが実現します。
事業所として資金の回収を安定的に行うことができれば、増店など介護ビジネスをどんどん拡大させていくことも可能です。介護報酬ファクタリングサービスは、医療業界においては資金調達のために広く活用されているものであるため、将来的には介護業界にも広がっていく可能性があるといえるでしょう。
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