介護事業経営支援サイト「けあコンシェル」
けあコンweekly記事

事業所に迫られる看取り介護…介護職の行う医療行為はどこまで?

2017-09-25
事業所に迫られる看取り介護…介護職の行う医療行為はどこまで?

高齢化社会が進行するなか、介護施設や在宅で看取りを行う「看取り介護」のニーズが増えています。介護事業を行う事業所にとっては、通常の介護サービスに加え、看取り介護を視野にいれた事業計画が求められるようになっているのです。看取り介護では、医療スタッフを中心に介護職員や生活相談員との連携体制が欠かせません。また、介護職員が医療ケアや医療行為を行う場面もあります。看取り介護のニーズが高まる中、事業所は何を行えばよいのか、介護職員はどのような業務や医療行為を担うのかをご紹介していきます。

看取り介護を行う施設は年々増加している

「看取り介護」とは、特別養護老人ホームをはじめとする介護施設で人生の最期を迎えることや、そのためのケアを指しています。高齢化が進む現在、多くの介護施設に看取り介護のニーズがあるといわれています。たとえば厚生労働省が2015年に実施した調査では、特別養護老人ホームと老人保健施設の半数以上が「看取り期に入った利用者に対する看取り計画を立て、看取りを行っている」と回答しました。実際の死亡退所者をみると、その半数以上が看取り介護を受けた利用者だといいます。

このように看取り介護のニーズが高まっている中、特別養護老人ホームと老人保健施設では、医療スタッフを中心とした看取り介護体制を築いています。さらに介護職員、生活相談員を関わらせている施設も多くみられています。介護職員が担う業務としては「看取り期の判断に関する情報共有」「看取りカンファレンスの開催」「亡くなる際の付き添い」「施設内でのお見送り」などが中心です。つまり介護職員は、基本的に医療スタッフのバックアップという立ち位置です。しかし、情報共有を徹底しながら、二人三脚で取り組んでいくことが求められています。また、看取り介護では、利用者本人への確認ができなかった場合は家族の意向を聞くことになります。そのため、医療スタッフだけでなく、利用者やその家族との円滑なコミュニケーションも必要になります。介護施設は単に介護ケアを行うだけでなく、利用者の終末期を念頭においた場所となりつつあるのです。

介護職の職域拡大・・・今後はますます医療行為の必要性が増してくる

介護施設における看取り介護へのニーズが高まる中、介護職員は終末期を見据えて医療スタッフ、利用者、その家族とコミュニケーションをとる必要があります。それだけでなく、現場での緊急対応を求められることもあります。たとえば普段は医療スタッフが医療行為を担っていても、スタッフ不在時や人手が足りないときに、利用者に対して医療行為が必要となるケースがあります。

介護職員に許可されている医療ケアは、爪切りや口腔ケア、一部の褥瘡に対する処置などです。また、有資格者や所定の条件を満たした介護職員であれば、経管栄養や痰吸引といった医療行為も許可されています。看取り介護を実施している介護施設では、これらの医療ケアや医療行為を介護職員が実際に担うケースが増えているのです。介護職員にとって、医療ケアや医療行為は避けられない業務になりつつあるといえるでしょう。

経管栄養や痰吸引を行うためには、スタッフが介護福祉士の資格(2015年度以降が対象)を取得するか、所定の研修を経て認定証を受理する必要があります。また、施設が登録事業者として認められていることも条件です。そのため、介護施設の経営者としては、医療行為を実施できるスタッフの採用や、既存スタッフの資格取得・研修の奨励、都道府県知事への登録申請などを行うことで、より充実した看取り介護サービスを提供できるようになるでしょう。なお登録事業者の要件として、医療関係者との連携体制や安全確保措置の確立が求められるため、こちらも合わせて進めていくことが大切です。

施設だけじゃない・・・在宅での看取り介護

看取り介護は、特別養護老人ホームや老人保健施設で多く報告されています。しかし、在宅介護サービスでも、看取り介護へのニーズがあります。厚生労働省によると、2015年時点で各都道府県の死亡者のうち8?16%(全国平均は12.7%)が自宅死です。また、「最期まで自宅で過ごしたい」という人は全体の約10%ですが、「自宅で療養して、必要になれば医療機関や緩和ケア病棟に入りたい」という人も合わせると、終末期に自宅で過ごしたいという人は約60%にのぼります。なぜ「必要になれば医療機関や緩和ケア病棟に入りたい」と思うかについては、「介護する家族に負担をかけたくない」「症状が急変したときへの不安がある」といった回答に集中していました。つまり、在宅の看取り介護によってこれらの不安が解消されれば、多くの人が最期まで自宅で過ごしたいと考えているとみてよいでしょう。

現に厚生労働省や各介護サービスでは、在宅での看取り介護体制の強化を目指しています。病院や在宅医療サービスと連携しながら、看取り介護サービスを充実させていく見通しです。施設と同じく、医療スタッフ不在時に介護スタッフが医療ケア、一部の医療行為を求められる可能性があるため、十分な研修が必要でしょう。介護施設では、ひとつの空間に関係スタッフが集まっているため情報共有や意思疎通がしやすいですが、在宅介護の場合は各スタッフの拠点がバラバラのケースもあるため、いっそう慎重な連携体制が求められます。

けあコンシェルでは会員登録いただきますと『実践CaseStudy』や『介護Report』などの介護業界の旬な情報をご覧いただけます。
けあコンシェル会員登録をされた方は、必ず弊社サービスをお受けいただくということではございませんので、お気軽にご登録ください。

新規会員登録をする
他にもこんな記事があります

良い人材を採用するためには、良い受入れ体制ができていないといけない。海外から来るほとんどの人は「日本に来るのが初めて」というのが一般的である。一方、受け入れる施設側も外国人と一緒に仕事をする経験が乏しい。

社会保障審議会・介護給付費分科会は2月13日、2018年度介護報酬改定の効果検証調査の実施内容を了承した。介護ロボットの活用実態や、定期巡回・随時対応型訪問介護看護のオペレーター要件緩和の影響などを調べる。

2012年に制定された放課後等デイサービスは、障害や発達特性のある学齢期の子どもの居場所であり、日常生活で必要な行動を適切に支援し向上させる大切な場でもあります。従来の「学童」では十分な支援ができなかったため、障害のある子どもは入りにくかったのです。

愛知県阿久比(あぐい)町にある介護老人保健施設メディコ阿久比では、地域の子どもたちとの交流を積極的に行うとともに、健康教室や収穫祭、夏祭りなどの多彩なイベントを展開。また、高齢者向け音楽コンテンツ「健康王国」を活用したレクリエーションやリハビリテーションにも積極的に取り組んでいる。

社会保障審議会・介護給付費分科会は2月13日、2019年10月の消費税率引き上げに合わせて行う介護報酬改定の案を了承した。介護職員の処遇改善と、消費増税相当分の介護報酬への上乗せを行う。

けあコンシェルには、こんなサービスがあります
>>その他サービスを見る

早期資金化!介護報酬ファクタリングサービスで解決!現行の介護保険制度では、国民健康保険団体連合会(国保連)から介護報酬を受け取るまでに約2ヶ月かかり、その間に発生する人件費など資金が必要になります。リコーリースの「介護報酬ファクタリングサービス」を利用すれば、通常より1.5ヶ月も早く資金化することができます。

ご利用者様の預金口座から利用料金を口座振替いたします。弊社の口座振替ネットワークを利用して、電気料金などの公共料金と同じように、ご利用者様の預金口座から利用料を口座振替するシステムです。振替日は4日、20日、27日をご用意しております。

車両リースは、資金の効率的な活用を実現し、メンテナンスなど煩雑な管理業務もアウトソーシングできるため多くの企業に採用されています。一般的に車両リースを大別すると、ファイナンスリースとメンテナンスリースに分類することが出来ます。

商圏分析サービスとは、これからデイサービスの開業をお考えの方、既にデイサービスを開業しており増店をお考えの方へ出店したい地域の情報を提供させていただくサービスです。簡易版では、出店したい地域の商圏内における3種類のレポートを「けあコンシェル」会員様限定で無料にて提供いたします。

利厚生の充実は、優秀な人材確保の切り札です。アウトソーシングサービスを活用することで、豊富で充実したメニューを従業員やそのご家族の皆様へ提供でき、満足度を向上することができます。

介護開業のノウハウ集をダウンロード
ガソリン給油カード、入会金年会費無料

ページトップへ戻る