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介護職員の離職を防止!人員定着のためのマニュアル

2018/09/03
介護職員の離職を防止!人員定着のためのマニュアル

高齢社会が進む日本において、介護は必要とされる事業です。そして、どのような事業においてもいえることですが、事業を円滑に進めるためには、人員の定着が欠かせません。なぜなら、職員の離職率が高いとその都度新人教育を行わなければならず、採用コストもかかってしまうからです。また、利用者にとっても人の出入りが激しいというのは、落ち着かない環境でしょう。

そこで、介護職員の離職を防止するための人員定着マニュアルについて紹介します。

パート・正社員間に相互転換制度を導入

相互転換制度とは、本人の希望や所有している資格、勤続年数、勤務態度の評価などによって、パートから正社員へ転換できる制度です。また、ライフスタイルの変化などにより、逆に正社員からパートへの変換も可能にしています。ちなみに、労働契約法の改正によって、無期転換ルールというものが平成25年4月1日から施行されています。これは、有期労働契約が反復更新され、通算5年を超えた労働者からの申し込みがあると、事業者は無期労働契約に転換しなければならないというルールです。

こういった制度があることによって、パートの職員は、パートであっても頑張れば頑張った分だけ評価されると感じやすいでしょう。さらに、こういった制度は、モチベーションアップにもつながります。反対に、現在正社員であっても、結婚や親の介護などの出来事で家庭の事情が変わったとしても、パートとして働き続けることができるという安心感を与えてくれます。また、全国展開している介護事業所においては、勤務地を限定する正社員などがあれば、ライフスタイルが変わっても働き続けたいという人が増えてくるかもしれません。

こういった転換制度を導入し、事業所内で制度の要件や範囲を明確に知らせることによって、労働する側は多様な働き方を選択できるようになります。これにより、今まで家庭の事情などで辞めていた人や、ずっとパートのままであることに不満を持って働いていた人の意識を変えることができるようになるかもしれません。

パート・正社員間の待遇格差を改善

パート・正社員間に待遇格差があることで、問題が発生するケースがあります。例えば、仕事内容に差があると、パート側はここまでしか仕事をやらないというようになってしまうかもしれません。反対に、正社員側も、これ以上の仕事はパートの人は手を出さないで欲しいと言い出す可能性もあります。こうなってしまうと、職場の雰囲気は悪くなり、お互いのモチベーションダウンにつながってしまうでしょう。こういった状況を打開するためには、パート・正社員間の待遇格差の改善が有効です。具体的な待遇格差の改善策としては、給与面でパート・正社員間に区別を設けないという方法があります。また、夜勤や交通費など各種手当てに関しても、パート・正社員で同様に支給するなどの方法もあるでしょう。他に、福利厚生や健康診断の実施に関して、パート・正社員で分け隔てなく利用させるという手もあります。

このように、パート・正社員間の賃金等の格差を改善していくことで、双方に対等な関係であるという意識を持ってもらうことができます。パート・正社員間の対等な立場が確立されれば、今までパート側からは出しにくかったかもしれない意見なども出やすくなることでしょう。双方が意見を言い合える環境というのは風通しが良く、多彩な意見が出やすいです。これにより、業務改善やより良いサービスのために何ができるかなどの、積極的な意見も出やすくなっていくのではないでしょうか。

ユニットケアの導入で介護職員の定着率を向上

介護職員の定着率を向上させるために、ユニットケアを導入するという方法があります。1つ目のメリットは、介護する側が1人の利用者に対し、じっくりと向き合えるということです。集団ケアの場合、介助を作業ごとに分担するため、介護する側は事務的になりがちです。このため、利用者をしっかりとお世話したいと考えるスタッフにとっては、ストレスとなってしまうことがあるでしょう。しかし、ユニットケアにすることで、介護する側も1人の利用者に対し意識が向きやすくなり、利用者の些細な変化にも気づきやすくなります。反対に、利用者も、介護をしてくれるスタッフの顔を覚えやすくなるでしょう。

2つ目のメリットは、スタッフ同士のコミュニケーションがとりやすいというところにもあります。ユニットごとに話し合い、考えたことを実践しやすい環境というのは自由度が高く、スタッフにのびのびとした雰囲気を感じてもらいやすいでしょう。また、何か問題が起きたとしても、ユニット内で完結できれば大事にならなくて済みます。職員間で関係がギスギスしていたり、常に緊張感を強いられたりする職場というのは、居心地の悪いものです。また、利用者もそのような環境を心地良いとは思わないでしょう。

職員の定着率を上げるためには、この職場環境というものが大きく影響します。このため、事業者は、スタッフが気持ちよく働くことができるような介護体制を考えることも重要なのです。

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