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【事業者向け】ショートステイの短期入所療養介護とは?求められるものは?

2020/07/20
【事業者向け】ショートステイの短期入所療養介護とは?求められるものは?

2000年に創設された介護保険によって、介護を必要とする高齢者に様々な介護サービスが提供されるようになりました。しかし、同じような名前のサービスも多く、人員基準など「わかりにくい」と感じている人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、様々な介護サービスの中でも、「短期入所療養介護」について解説します。

1.短期入所療養介護とは?

短期入所療養介護とは、介護老人保健施設(老健)や病院、診療所などに宿泊する、「医療対応型のショートステイ」です。一般的なショートステイと比べて看護師の配置が多いので、利用者は宿泊中も医療ケアを受けることができます。施設の医療的設備も充実しているため、在宅酸素や胃ろうなどを要する医療依存度の高い人や、集中的なリハビリが必要な人、認知症の人を対象とした宿泊サービスです。もちろん、一般的なショートステイと同じように食事や入浴などの身体介護やレクリエーションなどのサービスもあります。

短期入所療養介護の目的は、要介護者のQOL(生活の質)の向上やリハビリ、介護をする家族の負担軽減です。実際に利用している人の利用理由で最も多いのは、「レスパイト」つまり家族が休息するための利用です。なお、連続で利用できる日数は、一般的なショートステイと同様30日までとなります。

1-1.「短期入所生活介護」との違い

「短期入所生活介護」いわゆる一般的なショートステイとの違いは、宿泊先です。短期入所生活介護の場合は、特別養護老人ホームやショートステイ専門の施設に宿泊します。また、短期入所療養介護のような医療ケアは受けられない分、短期入所療養介護より費用は安くなります。

1-2.人員・設備基準

適切な医療ケアが受けられるよう、短期入所療養介護には医師が配置されています。さらに、看護師の配置数も一般的なショートステイよりも多いです。効果的なリハビリが行えるよう、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが配置されている施設もあります。そして、短期入所療養介護施設は機能訓練室を設けることが義務付けられています。

2.短期入所療養介護が提供するサービス内容と期待される役割

短期入所療養介護では、まず、利用者の病状の診断や薬の管理、褥瘡(じょくそう:床ずれのこと)のチェックなど医療的なケアを行います。医療機器を装着している利用者の場合は、それらの機器の調整や交換をするのも短期入所療養介護が提供するサービスの1つです。また、リハビリが必要な人には理学療法士・作業療法士・言語聴覚士によるリハビリを実施します。さらに、宿泊中に容体が急変した際には医師の判断によって、協力医療機関に受診を依頼します。

短期入所療養介護に求められるのは、必要に応じて適切な医療処置が提供されることです。そのため、利用者やその家族は気軽に相談できる医師や看護師との良好な関係を望んでいます。利用者が安心して在宅生活を継続できるよう、医学的な助言も必要になります。さらに、医療ケアを必要とする要介護者の介護は想像以上に大変なものです。介護をする家族が共倒れにならないよう家族のケアも忘れてはなりません。

3.どのような利用者が多いのか

短期入所療養介護を利用するのは、日常生活の中で常に医療ケアが必要な人です。例えば、在宅酸素や胃ろうなどの経管栄養が必要な人、人工肛門や尿カテーテルなどを装着している人、褥瘡や認知症を患っている人などが挙げられます。そのほか、短期入所療養介護はターミナルケアや看取りにも対応しているため、利用者の中には末期がんの人も多いです。

4.利用者の利用料金と事業者の報酬について

短期入所療養介護の利用料金は、宿泊施設や泊まる部屋によって違います。ここでは、「従来型の老健」に宿泊した場合の利用料金を紹介します。まず、基本サービス費が1日あたり、要介護1の人は755円、要介護2の人は801円、要介護3の人は862円、要介護4の人は914円、要介護5の人は965円かかります。さらに、送迎サービスを利用したり、個別のリハビリを行ったりした場合の加算サービス費や、宿泊中の食費も必要です。ただし、上記の料金は1単位10円・利用者1割負担で計算しています。利用者の収入や施設の所在地によって異なるため注意が必要です。一方、事業者の介護報酬は上記の値を10倍にした金額となりますが、加算や減算は各施設によって変動します。

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