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介護ビジネス開業への道 (10)介護リハビリテーション事業編

2014/12/22
介護ビジネス開業への道 (10)介護リハビリテーション事業編

介護ビジネス開業への道 (8)老人保健施設編でもご紹介した通り、老健では在宅復帰をめざす利用者にリハビリテーションを提供しています。リハビリテーションとは、こうした医療系の介護サービスでおこなう訓練のことです。
今回は、さまざまなスタイルの介護リハビリテーション事業について、詳しく解説していきます。

<各種の介護リハビリテーションについて>

医療系のリハビリテーションでは、医師の指示に基づいてリハビリテーション計画を作成し、理学療法士(PT)などが計画に沿って各サービスを実施します。

リハビリテーションを提供する介護サービス事業には、次のような種類があります。

  • 訪問リハビリテーション
    医師の指示に基づき、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがサービス利用者の自宅を訪問し、リハビリテーションをおこないます。
  • 通所リハビリテーション(デイケア)
    老人保健施設や病院、診療所などのデイケア施設に利用者を送迎し、リハビリテーションを提供します。
  • 介護老人保健施設でのリハビリテーション
    老健では入居者向けに、在宅復帰をめざしてリハビリテーションや医療系サービスを提供しています。
  • 介護予防訪問リハビリテーション
    利用者が要介護状態にならないで自立した生活を送れるよう、介護予防給付でリハビリテーションを提供します。
  • 介護予防通所リハビリテーション(デイケア)
    同じく、介護予防給付を受けて利用できるサービスです。

<リハビリテーションと機能訓練の違い>

リハビリテーションとは、病気やケガなどから回復をめざし、身体の機能訓練をおこなうものです。そのため、医師の診断を受け、利用者(または家族)の合意を得た上で、医師の指示に基づく計画を作成する必要があります。

一方、通所介護(デイサービス)などで提供している機能訓練は、とくに医師の指示を受けなくても実施できます。高齢者が日常生活を営み続けられるよう、心身の機能を維持するために必要な各種サービスを提供しています。この場合、看護職員や機能訓練指導員(理学療法士などの各スタッフ)が、機能訓練計画を作成します。

いずれのケースも、実際の訓練は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士や看護職員などが担当します。リハビリテーションを提供するには、専門性を備えたスタッフの募集が欠かせません。

なお、機能訓練の一部として、花見・遠足や買い物などの外出を伴うレクリエーションを提供するデイサービスもあります。外出先でのサービス提供は本来認められていないため、事業者が外出レクリエーションを機能訓練として提供するには、あらかじめ通所介護計画に記載が必要です。
>>事業所開設(デイサービス)について、詳細はこちら

<リハビリテーション業務の流れ>

一般的な、医療系リハビリテーション業務の流れを解説します。

  1. 医師の診察と、関連スタッフのアセスメント(評価)
    医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、介護職員などの関連スタッフが、事前にどのような影響があるかを評価します。
  2. 開始時カンファレンスで、リハビリテーション実施計画案を作成
    カンファレンスとは他職種協働のことです。チームで利用者とその家族を支えられるよう、各スタッフが情報を共有し、協力してケアをおこないます。
  3. 利用者・家族の同意を受け、計画案に基づくケアやサービスを実施
    通所リハビリテーション計画に内容を記載する場合、その記載をもって計画案に代えることができます。
  4. 2週間以内に、関連スタッフのアセスメント
  5. カンファレンスで、リハビリテーション実施計画を作成
    とくに問題がなければ、計画案を計画として実施します。また、計画案に変更を加えることで、計画に代えることができます。
  6. 利用者・家族の同意を受け、サービスの提供を開始
  7. 終了前カンファレンス
    リハビリテーション終了後に他サービスの利用を検討している際は、利用予定の事業所のサービス担当者や、ケアマネージャーなども参加しておこないます。
  8. 利用終了
    利用を終了する時は、医師(主治医)や、在宅などで利用予定の事業所のスタッフとも必要な情報を共有しましょう。

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